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【準備ニュース6号】

『竜(龍)頭の瀧』
三戸 博成 


 全国に「竜」のつく瀧の名は多い。渓流にかかる滝の姿が竜に似ていることから、「竜」を冠した名前が多いのだろう。また、滝壷に竜が棲むと伝えられる瀧も少なくない。


 中国地方で名前に「竜」が付いている瀧は、広島県以外では、鳥取県・竜王の瀧(高さ50メートル),島根県・竜頭ヶ瀧(高さ41メートル)、山口県・五竜の瀧(五段全長200メートル)、が知られている。

 このうち五竜の瀧では、上から竜頭・竜門・白竜・登竜・竜尾と、五段それぞれの滝に竜にちなんだ名前が付いている。
 

広島県には、特に「竜」のつく瀧が多い。思いつくだけでも、

     竜頭の瀧(福山市・小田川の上流山野峡、高さ30メートル)、

     龍(竜)頭の瀧(筒賀村・太田川の支流筒賀川、二段38メートル)、

     竜頭の瀧(湯来町・水内川の支流滝谷川、四段38メートル)、

     大竜頭滝(吉和村・太田川の上流吉和川、9メートル)、

     二の原の竜頭瀧(吉和村、三段18メートル)、

     錦竜の瀧(大竹市・大膳川、9メートル)、

     潜竜峡の瀧(八千代町・14メートル)、

     岩井谷の大竜頭(湯来町、吉和村、佐伯町の境界、20メートル)

 とあり、県内に「竜(龍)頭の瀧」が三つもあるのは全国的にも珍しいことである。

 

 「竜頭の瀧」の中では筒賀村の龍頭の瀧がよく知られているが、福山で瀧と言えば山野峡の竜頭の瀧をいう。湯来町の竜頭の瀧はあまり知られていないし、滝の周辺は荒れている。大竹市の錦竜の瀧は、一帯が錦竜公園として市民に親しまれている。
 
 
←大竜頭瀧(細見谷)
 
 先日、太田川の上流、吉和村の細見谷にある大竜頭瀧を訪れた。

 この瀧は、高さは9メートルと落差は大きくはないが、水量が豊富で滝壷も大きい。滝壷は、長さ・幅とも10メートル、深さは4〜5メートルはある。

 滝壷には10トンほどもある大きな岩があるが、以前はなかったとのこと。滝壷の片側が大きく崩落していて、最近の落石によると思われる。何千年もの自然の浸食作用でつくられた滝壷の中に新しい岩がある。「滝は動いている」ということを実感させられた。

 この瀧は容易に人を寄せ付けない深山にあって(標高は650メートルにかかる)、ひっそりと悠久の時を刻みつづけている。

 細見谷は左右の山々が1000メートル前後あり、細くて深い谷である。急斜面で道らしい道もなく、普段は、この瀧へはとても入ることはできない。

 案内して頂いた谷田さんと道原さんに心からお礼を申し上げます。
 
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