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  【準備ニュース10号】

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 このコーナーは、未来の流域へ思いを込めて活動しておられるグループ・個人の情報交換の場です。掲示を希望される方は仮事務局へ。
 

●「センス・オブ・ワンダー」を自主上映しませんか

 当会のメーリングリストに、金平 秀淑さんから次のような情報が寄せられました。原文のまま掲載致します。メーリングリストへの情報の書き込み、大歓迎です。


金平です。


 この夏、全国でレイチェルカールソンの「センス・オブ・ワンダー」が自主上映形式で上映される予定です。つきましては、ここ広島でも、これまでの団体の枠を超えました市民グループのネットによる、自主上映会ができたらいいなと考え、いろいろなグループに情報発信しております。いかがでしょうか。
 


 自主上映について、HP(http://www.webfront.ne.jp/~senseofwonder/index2.html)のメッセージ文章をコピーして添付します。

 まもなく21世紀を迎えようとしている今、20世紀後半の私たちの大量生産、大量消費の生活が生み出した負の遺産――すなわち地球温暖化、オゾン層の破壊、生態系の破壊、埋蔵資源の枯渇、あふれるゴミ、そして、ダイオキシン・環境ホルモンなど化学物質の新たな恐怖といった<地球環境問題>が、次の世紀を担う子どもたちの前に山積しています。


 今から37年前に、アメリカの科学者レイチェル・カーソンは、『沈黙の春』を著し、農薬や化学物質による環境の汚染や破壊の実態に、いち早く警鐘を鳴らしました。この本は、大きな論議を巻き起こし、農薬の使用の制限を含む様々な環境関連法案の成立を促したと同時に、人々に地球環境問題を考えさせるきっかけとなりました。地球環境問題がますます複雑に、深刻になってきている今日、彼女の仕事が、改めて見直されています。

 このレイチェル・カーソンが、『沈黙の春』を著す前に、アメリカの若い母親のための雑誌に執筆し、死後、友人たちの手で出版されたエッセイが『センス・オブ・ワンダー(THE SENSE OF WONDER)』です。子どもたちと自然の中に出かけ、<センス・オブ・ワンダー=神秘さや不思議さに目をみはる感性>を育み、分かち合うことの大切さを、詩情豊かな文章でつづったこの作品は、彼女から私たちへの遺言ともいえます。

 私たちは、このレイチェル・カーソンのメッセージをもとに、長編記録映画を制作し、自主上映形式で、全国に伝えていく決意をいたしました。制作は、2年がかりでおこないます。作品の舞台となったレイチェルの別荘周辺の自然を四季折々訪ね、この作品の日本語版の翻訳者である上遠恵子さんとともに「センス・オブ・ワンダー」の世界を追体験します。完成は、2001年の夏を予定しています。

 この映画の制作・上映活動は、多くのNPO、市民グループと手をたずさえ、草の根の人々の協力による自主制作・自主上映会形式で全国に展開していきます。そして、この映画の上映活動を、次の世紀を方向づけるひとつの大きな波にしたいと考えています。

 あなたにも、レイチェルの声が聞こえたなら、この最初の波を起こす力になってみませんか。
 

2000年4月  「センス・オブ・ワンダー」上映委員会


 この映画では、レイチェル・カーソンの『センス・オブ・ワンダー』を、日本語版の翻訳者である上遠恵子さんが朗読します。そして、レイチェルが姪の息子ロジャーと探索した森や海辺を歩きながら、その世界を追体験します。レイチェルの「文章」と、映像と、自然の音と、音楽とが織りなすこの映画は、いわば「朗読ドキュメンタリー映画」なのです。HPがごらんになれる方は、ご覧下さい。

 
 上映費用が最低10万円は必要となります。その他にチケット、ポスター、会場使用料等が必要でしょう。

 自主上映をぜひ、市民の手によって、広島県内各地で実現したいものです。できれば、他の団体の方にもご紹介していただければ幸いです。この上映をきっかけに、いろいろな環境グループや市民グループのネットワークを実現できればいいですね。一人では何も出来なくても多くの方の手が携わることで実現できるのではないかと思います。

 いつか、太田川新聞さんでご紹介いただきました、グリーンコンシューマガイドも現在、多くの市民、学生、マスコミ、企業の協力で、発行に向かって進んでいます。
 

金平 秀淑
 


●白木町ゴミ処分場計画地の地質について

「準備ニュース
第九号」に掲載した、広島市安佐北区白木町のごみ処分場計画地の地質に関して、補足説明します。「白木町の自然環境を守る友の会」の中村 智彦さんからの情報に基づいています(文責 原 哲之)
 
 「準備ニュース第九号」で指摘したように、計画地の大谷地区には「刈田層」という地層が存在している。大まかにいえば、処分場計画地の奥三分の二が「刈田層」におおわれている。

 「刈田層」を純粋に学術的な目的で踏査・研究された松田 清さんの報告によれば(一部だけ抜粋してあります)、

 「刈田層は今からおよそ二億八千万年前から二億四千万年前にかけて(古生代)堆積した。刈田層に石灰岩レンズ状のものや、石灰岩礫を供給した海山が存在したと推察される(海山はその後、姿を消した)。この地層が分布する地域を詳しく調べると、それぞれの地区で非常に興味深い化石が産出している。大谷山(処分場の計画地)からは、大型のフズリナ(有孔虫)であるレピドリナ.クマエンシスが産する。レピドリナ.クマエンシスは、大型のフズリナとしては最後まで残った種であり、地球の大変動の中、生き続けた数少ない種である。

 刈田層は古生代の終わりに堆積した地層であるが、この時期古生代性の動物がほとんど姿を消すという変動がおこった。それを引き起こしたのを秋吉(本州)造山運動という。この地殻変動によって、それまで海底で堆積の場であった所が隆起して日本列島の原型ができた。大谷山付近の礫層が、陸化の変動の一端を示していると考えられる。

 レピドリナ.クマエンシスは、日本列島の背骨が造られていくという大変動のさ中、大型有孔虫の最後の種として滅亡していった。この種の滅亡をもって古生代は終わりとされた。」

 (編集子;山や川、土には、人類が生まれるはるか前からの歴史があります。それぞれの山、川、土によってたどってきた道は全く異なります。それが、今のその土地の地下水の流れや水循環を特徴付けてくれています。それを無視して、自分たちの都合の良いようにだけ生きることは出来ません。「悠久の時」を噛みしめることのできる想像力の必要性を感じます。)
 

 
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