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【準備ニュース4号】

仮事務局から
 

創刊後の「太田川新聞(仮称)」像について

篠原 一郎 

 私たち「太田川新聞(仮称)を発行する準備会」は、現在年内に太田川新聞(仮称)の創刊(準備)
号を発行する目標で、毎月1回学習会をかねた例会を開いています。
 

例会(準備会)では、

 1.どんな新聞(仮称)をつくるか?(内容、発行回数、部数など)

 2.スタッフや財源をどうするか?

 3.創刊後も継続して発行していくための母体組織としてどう活動・機能していくか?

といった問題について、これからも検討を重ねていくことになると思います。
 


 これまでの例会(学習会)は、1.の問題について、一番土台となる準備会メンバー共通の認識・目標を確認し、明確にすることを大きな目的にしていました。今後創刊号発行まで、この作業をより具体的な形で進め、編集方針として明文化することも視野に入れていきたい、と考えています。

 もちろん、2.の問題も差し迫ったものなので、既に少しずつ具体的な取り組みを始めていますが、ここでは、これまでの例会を踏まえて、これからつくる新聞(仮称)が、どんなものになっていくのだろうか(希望も含めて)、思いつくままに述べてみます。
 



@ 私たちの目標は、「太田川の水をきれいにすること」で、紙面にその精神が貫き通っていなければならない。紙面には文芸作品や絵画、詩歌の紹介、エッセーなど、多彩な内容を盛り込み、親しみ易い構成にしたい。
 

A 太田川の水に生命をゆだねるおよそ180万人が読者であり記者である。その交流の場とする。常に人々の新しい結びつきをつくるお手伝いをしたい。
 

B (アプローチの視点として、)「山と海、それをつなぐ川」、源流・冠山から広島湾まで100キロ余。その水の反復利用(リサイクル)によって私たちの暮らしが成立している事実・実態を把握する。

 山林(水源涵養)→源流→ダム→発電・放水→水田など農業利用→鮎など川魚漁の実状→飲料水など生活利用→下水浄水放水→工業用水→広島湾へ

 少し抽象的な言葉を借りるなら、それぞれの現場を、自然生態系と人間の諸活動との代謝関係としてとらえ、現在の問題点を明らかにし、常に新しい発見を引き出す。
 

C 「科学知」と「経験知」を統合して、太田川の実体をとらえる。「科学知」とは、「学識知」、「経験知」とは「現場知」(川と深く関わりながら生きてきた方々の知恵)と言いかえてもよいと思う。

 川の実体を追求するには、科学的・学術的な知見を武器に、水質の分析等を通して汚染の実態を究めその生物へ与える影響等を究明する方向(「学識知」と、現場で川との関わりの深い人々の経験による、川の状態の変遷・歴史的経過に対する証言(「現場知」をもとに追求する方向の両面からトータルな実像に迫る必要がある。

 前者は分析可能な自然の「一部を切り取るだけであり、後者の「体験」・「言い伝え」は総合的な重みを持つが感覚的で、安易な予断・堆量に陥る危険性を孕む。

 両者が車の両輪のように補い合わなければ、実体により深く正確に迫ることはできない。

 これまで開催した学習会では、どちらかというと「経験知」、「現場知」の調査結果を学んできた。今後は、それに加えて、これまでに得られた科学的知見や、「科学知」、と「現場知」の中間領域についても学習して、将来の編集のテーマ・方向性を探っていくべきだと思う。

 幸い、例会にご参加頂いている方々の中にも太田川の生物や、「環境科学」に造詣の深い方がいらっしゃるので、学習会や「準備ニュース」・創刊後の紙上でご教示頂けたら、と考えている。また、コアスタッフとなる我々も、太田川の利水や治水の問題など調査・整理して、報告していく予定である。
 

D 「エココミュニテイ」の創造を目指して  「太田川の水をきれいに」を基調とする姿勢は、環境汚染をもたらさないライフスタイルの創造=エココミュニテニィの建設が課題になる。

 地域の自然生態系に沿った汚染を生まない循環型社会を社会システムとしてどう構築するか?
 ゴミの堆肥化とかみ合わせた有機農業、太陽エネルギーやバイオマスなど自然エネルギ一を利用した発電等、21世紀に向けて新しい取り組み・アイディアが芽ばえつつある。

 これらの新たな取り組みは、限定された地域の中(自然の水循環システムの中)において可能となり、また、それが持続するには経済として成り立たなければならない(ある意味で「経済性」を必要とする、一例として「地域通貨」があるが、「太田川新聞」ではこの方面の学習・調査も大きな課題となるのではないか)。

 この土地が「エココミュニテイ」へ移行していくために、未来の流域づくりに少しでもお手伝いできるようになりたい。「過去」・「歴史」をしっかりと踏まえつつ、常に未来の流域へ目を向けた紙面を作りたい。
 

以上、今後の討論に資する所があれば幸いです。
 
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