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●若者放談(6) |
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川沿いジョギングをいかが? 牧江由太 |
2006年 3月 第59号 |
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川辺のジョギングに、はまりそうだ。
3月19日に福山市であった「ふくやまマラソン」の10キロの部に参加した。5,6人お酒の席での戯れ言?で「走ろう」ということになったのだが、実際に出場したのは言い出した知人と僕だけだった。
長距離は、小学生の時に校内マラソンで6キロを走って以来。大会に向けてはたいした練習もしていないので、間違いなく人生最長距離を駈けた。なんとか完走した満足感とともに、川を眺めながら走る魅力に気付いたのが収穫だった。
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コースは、中国地方で32年連続水質ワースト1を継続している芦田川下流の堤防上。福山市市制施行90年の記録大会とあって、北は北海道、南は九州から、ウォーキングや車椅子も含めて7部門に約3900人が参加した。
10キロの部は、ハーフマラソンのスタートに続いて午前10時に号砲。コースは違えど、10分後にスタートした3キロの部の小学生達がゆうゆうと抜いていく。「最下位にならないためには、この人と一緒に…」と目星をつけたお年寄りが、何ともバランスの悪い走り方で僕を置き去りにする。雑談しながら走るおばちゃんにも着いていけない。
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3キロも走ると足が重くなってきた。それでも立ち止まらずにいられたのは、似たような参加者も周りにたくさんいたのと、川沿いの景色を見られたから。前の人の背中にすがるのをやめ、川に目をやると、水鳥の群れや草木が、弾んだ息を少し和らげてくれる。犬を連れたおかあさんの「頑張れ!」が励みになった。
残り3キロになると、気持ちも乗ってきた。足取りも幾分軽やかになった気がする。ハーフマラソンに招待された天満屋の選手に抜かれるのは不思議と気分がいい。川を吹き抜ける風が背中を後押ししてくれた。
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橋を渡る時が、特に爽快だ。疲れているはずなのにスピードが乗る。ヒトの歴史のなかで、川を渡るとき高揚感が遺伝子に刻み込まれてきたのではないか。そういえば、昨年の広島男子駅伝で、長野と兵庫が最後のデットヒートを繰り広げたのも、ゴール直前の橋からだったような。と、一流選手とくらべちゃあいけないか…。
結果は55分34秒。564人のエントリーで340位。下から数えた方がもちろん早いが、1時間を切れるとは思っていなかったし、完走もあやしかったので、大満足である。「ちゃんと練習すれば、40分代も夢じゃない。ふふ」と悦に入っていると、太ももが痙攣した。続いてつま先をつった。やはり練習不足はおそろしい。
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それでも、川沿いを走るのは面白いぞとなったわけである。実は、1月から5回ばかり練習したのも三次市の馬洗川沿い。でも、走ったのは夜だった。田舎の夜の暗さのせいか、5キロの練習をしようと思っても、3キロくらいで気持ちが萎えていた。
走るのは朝から昼間がいいというのが、今回の教訓。水質ワースト1の芦田川(流域の皆さん、ごめんなさい)でもあれだけ、気持ちが良く走れたのだから、我が江の川水系の川沿いを走ればさぞかし。こんなことなら、4月9日の江の川親水マラソン(三次市)も申し込んでおけば良かった…。秋のひろしま国際平和マラソン(広島市)では、太田川の橋を駈けてみようかな。
5月には島根県の中国山地や江の川沿いの300キロを自転車で漕ぎ進む「石見ライド」に、先輩たちと出場するつもり。こちらも川の表情を見るのが楽しみだ。本格的な春の到来で、にわかに運動ついてきた。桜の季節もまもなく。皆さんもうららかな春の川沿いを歩いたり、走ったり、自転車に乗ったりしてみませんか。 |
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