いつもはロクでもないことしかやらない政府であるが、今年はひとつだけ拍手したいアクションがあった。温室効果ガス削減の秘策として、環境省が中心となって提唱した、夏を涼しく過ごすための新しいビジネススタイル「クール・ビズ(COOL BIZ)」である。上着を脱いでネクタイを外せば、体感温度で2℃の差が出るらしく、冷房の温度設定も平均通常26℃を28℃まであげることが出来る。結果、ひと夏で約160〜290万トンの二酸化炭素を削減可能なのだとか。十数年前だったか当時の某総理が半袖の背広で自慢げに登庁し、普及を図ろうとしたがこれはコケた。バツグンにかっこ悪かったもんね(笑)。
しかし、今年は違った。一般のサラリーマンはもちろん、大企業重役クラスもクールビズでキメているのを随分目にした。環境への配慮?いや、単に暑くてかなわんというのが本音だろうけど、きっかけはなんだっていいのだ。
で、クールビズにして、だらしなく見えるかと言えば全然そんなことはなかった。各アパレルメーカーがファッション性の高いコレクションをリリースしたのも普及の大きな要因。カッコよくて心地よい、しかも環境への負担が軽減できる、こりゃ言うことありません。以前からこのコラムで俺が提唱していたように、「見た目の良さ」っつーもんはかくも重要なのである、あーこりゃこりゃ。
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