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●三代目春駒小林一彦のあしたはこっちだ(18) |
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〜続・ミーハーに国境はない〜
マウンテンゴリラもビートルズがお好き? |
2005年7月 51号 |
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先日TVで、「韓国における反日教育の実体」なるくくりの報道特番を見た。小学校の授業で過去の日本軍の狼藉ぶり、竹島に対する韓国の領有権をみっちり講義し、その感想として子供たちに絵を描かせるのであるが、それはいたいけな子供達が描いたとは思えないほど憎悪と悪意に満ちたものであった。日の丸に唾を吐きかけたり足で踏みにじったり、あげくは朝鮮半島から日本列島へミサイルを向け「火の海になりたいのですか?」とのキャプション付きのものまであったりして、ウンザリさせられる。それをまたセンセイが褒めるんだからね。子供達にはもちろん何の罪もない。
胸クソ悪くなったその直後、気分直しに「NHKのど自慢」にチャンネルチェンジ。のど自慢は俺がもっとも好きな番組の一つであるが、韓国ソウルで開催されたそれは、つい今し方の不愉快な気分をきれいさっぱり洗い流してくれただけでなく、国籍や民族を越えて人と人が繋がりあえる理想的な方法、可能性を見せつけてくれた。日本人、韓国人がひとつのマイクをバトンリレーしながら、持ち歌を思い思いに熱唱。たどたどしい日本語で歌う者、恥ずかしいくらい調子っ外れな声と妙ちきりんな振付で会場を沸かせるもの、韓国の伝統的歌唱法で見事なノドを聴かせるもの。片寄ったナショナリズム、過去のつまらぬ怨念から解き放たれ、そこにはただ純粋に「歌の好きな出たがり屋」がいるのみ(笑)。まったく素晴らしい連中でおます。
たまに著名なミュージシャンやシンガーがしたり顔で「やはり音楽にも国境はある」とコメントしているのをTVや雑誌で見かける、それでも俺は「音楽に国境はない」と食い下がりたい。あるとしたら演奏する側の心に国境が存在するのだろう。
これも随分前にテレビで見たのだけれど、パプアニューギニアあたりの未開のジャングルで暮らす裸族を、あるヨーロッパの探検家が訪ねた際、探検家がウォークマンで聴いていたビートルズを現地の長老や若者にも聴かせてやったところ、ほぼ全員が「わおっ、コレいいじゃん!」と叫んだげな(俺も一度、十方山のブナ林の中でフルチンになって「抱き締めたい」とか聴いてみよーかな?)。その他、モーツァルトやショパンなどクラシック音楽もそれなりに評価は高かったらしい。
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そうそう、この広島市内においても驚愕の光景を目撃した事がある。ある時、天満町で信号待ちをしていたら自然食を配送する某ショップのバンがビートルズを鳴らしながら目の前を通過。驚くなかれ、それを運転していたのはマウンテンゴリラではないか!と、さらにたまげることにそのバンはどういうわけか急停車、げげっ、ドアをあけてゴリラがこっちへくるっ!しかも俺の名を呼びながら?!、、、ありゃりゃ、よく見れば環太田川スタッフでもあるH氏でありましたとさ。彼もビートルズが大好きなんだって(笑)。
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つまるところ、国や地域や生活習慣が違えども、またH氏のように見かけはまるでゴリラだとしても、音楽に関しては美しいもの、楽しいもの、心地よいものは全世界標準と俺は思う。音楽なんて結局は嗜好品だからして、いいものはいいのだ。そして、いい音楽は最高のコミュニケーション潤滑剤になると信じる。
夏は広島県内でも庄原の丘陵公園や島しょ部で、さまざまな野外ライブイベントが計画されているけど、太田川周辺ではあまり聞きませんな。「音楽イベントしたいけどやりかたがようワカラン」そんな方がいらっしゃったらご一報ください。クラシックからウクレレとレゲェをミックスした「ウクレレゲェ(あ、俺じゃ)」まで、ミュージシャンのコーディネイトのお手伝いは出来ますぜ。余興で「家族揃って歌合戦」なんつーのも面白いかも。H氏は当然「ゴリラさんチーム」だな。 |
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