この本は、国土交通省が自然の豊かな川づくりの一環として、太田川における生物の分類や生態を中心に資料としてまとめたものらしい。
太田川流域の植物40種、魚類40種、昆虫54種、鳥類39種など219種に及ぶ種が482頁にわたって収録されている。
写真とともに生態や生息場所、繁殖時期や植物では花の咲く時期が一目でわかるように構成されており、太田川流域の自然や生き物に親しむ絶好の参考書である。また、希少な生物については生息地を伏せるなど配慮もなされている。
ただ、残念なことにこの本は一般への頒布を行っておらず図書館等でしか目に触れることが出来ない。本の装丁もポケットタイプのハンドブックで、編集者がリュックサックを想定していたことは明らかであるのでなおさらである。事情はともあれ、資料を関係者だけに配布して終わりというお役所仕事もそろそろおしまいにしてもらいたい。
市内図書館の郷土出版物コーナーで借りることが出来ます。 |