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<創刊への道程>

 2000年2月より、「環・太田川」の発行を目指して一年間、学習会と取材・呼びかけを重ね、その成果を「準備ニュース」として発行しました(準備会に参加され、「環・太田川」の趣旨(文末に記載)にご賛同下さったおよそ100名の方に配布)。これが「環・太田川」の土台となっています。

 ←その内容につきましては、左欄の各号の文字をクリックされるとご覧いただけます。
 
「環・太田川」発刊への歩み
1999年

 12月 スタッフが太田川流域のことを伝える印刷物を作れないかと呼びかけを始める

2000年

 2月   呼びかけが中国新聞に掲載される

   25日 第一回「太田川新聞」(仮称)発行準備会を開催

 3月15日「準備ニュース」第1号発行

   31日 第二回例会(学習会)
       講師:井手三千男さん(源流を訪ねる会) 「太田川流域に遺された先人の遺産」

 4月14日「準備ニュース」第2号発行

   28日 第三回例会
       講師:幸田光温さん(日本民具学会、広島民俗学会) 「川とともに生きた庶民の暮らし」

 5月15日「準備ニュース」第3号発行

    26日 第四回例会

 6月20日「準備ニュース」第4号発行

   30日 第五回例会
      講師:渡 康磨さん(元太田川漁協組合長)「川漁師さんが見てきた山と川の移り変わり」

 7月20日「準備ニュース」第5号発行

   28日 第六回例会(学習会)
     「広島かきはどこに行くのだろうか」 (広島市安佐北区安佐町野冠の河原にて)

 8月20日 野外例会 「野冠で川遊び」開催 (広島市安佐北区安佐町野冠の河原にて)

   25日「準備ニュース」第6号発行

 9月25日「準備ニュース」第7号発行

   29日 第七回例会
      講師:中根 周歩さん(広島大学) 「緑のダムと海の恵みとしての広葉樹林」

10月27日 第八回例会
     講師:木戸 俊久さん(「くれえばん」編集長)「ミニコミをつくろう!」

   28日「準備ニュース」第8号発行

11月25日 第九回例会
      講師: 佐々木健さん(広島国際学院大学) 「広島―「水」―あれこれ」

   28日「準備ニュース」第9号発行

12月17日「環・太田川」と正式名称決定

   25日「準備ニュース」第10号発行

2001年
 1月   創刊へ向け活動開始

●太田川流域で活動されるおよそ10団体を訪れ、お話をうかがったり、活動を紹介させて頂きました。現地取材も随時実施(今後もつづけていきます)。

 4月8日「環・太田川」設立総会
 
 
 広島の「母なる川」をもっと深く知り、伝えよう―。太田川を愛する三人の男性が、川の魅力や現状、問題点などの情報を伝える「太田川新聞」(仮称)の発行を計画している。

――目指すのは「流域住民が読者であり、記者になる新聞」。いろんな視点で情報を発信したいと、スタッフを募集している。

 太田川水系という、最も身近な循環システムが崩れてきているのでは―。

「そんな危機感を持つ一方で、自分たちは川のことも、流域で暮らす人々のことを何も知らないことに気付いた」と原さんは言う。

川にはぐくまれた文化、自然、生活…。川の歴史を学び、問題点を出し合い、学びあえる場を作ろうと、新聞発行の準備会を立ち上げた。

 紙面には、太田川の四季の写真や広島湾の話題、各支流のルポやごみ問題など、多角的な情報を盛り込む予定。――「太田川を理解し、守るためには、広い情報ネットワークが必要。気軽に例会に参加して欲しい」と呼び掛けている。――

(平成十二年二月二十三日付  中国新聞朝刊より抜粋)


「環・太田川」創刊メッセージ


 私たちは太田川流域に暮らしています。生活が便利になって、地球の反対側で作られた品物が手に入るようになったとはいえ、私たちは毎日太田川の水を飲み、その水で育った作物や生き物を頂くことで生きています。太田川水系の水を頂く「太田川市民」はおよそ180万人といわれています。私たちは太田川に生かされる一方で、日々の生活で汚した水を捨てています。太田川―広島湾(太田川水圏)は、私たち自身もその一員である最も身近な自然の循環です。

  しかし、最近の太田川水系は、私たち人間も含めた全ての生き物にとって次第に生きにくいシステムへと変わりつつあるようです。一昔、二昔前と比べても、何か「おかしく」なっています。上流域では人里にクマやイノシシが出没するようになり、中流域では土石流で人命が奪われ、河口域では貝毒の発生や悪性の赤潮によってカキが大量死したりと、真綿で首を絞めるように未来を閉ざされつつあるような感じさえします。私たちはどうしたらこの水系の中で子々孫々へ幸福な暮らしを引き継いでいけるのでしょうか。

  「『太田川新聞』(仮称)を発行する準備会」では、自分たちに一体なにができるのか、一年間、太田川を取り巻く様々な問題や話題、活動について学習・取材・調査を重ねてきました。そして、この川のこと、そこに暮らす私たち自身のことを何も知らないことに気付かされました。太田川がどんな川で、その水とともにどんな暮らしがあるのか、喜びがあるのか、歴史があるのか、問題があるのか。そのことを調べてお伝えしたり、水圏で暮らす人々の様々な取り組みを紹介させて頂くことから始めよう。そんな思いから、「環・太田川」を発行することに決めました。

  「環・太田川」は、水系(圏)の自然と調和し、上流域・中流域・下流域がお互いに支えあう地域をめざす「太田川市民」の交流と情報発信の場になります。水圏の「今」を、その「今」が現われるに至った歴史・背景から掘り起こし、私たち自身の暮らしを見つめ直し、読者の皆さまとともに美しい太田川を取り戻すすべを探していきます。 「太田川市民」みんなが読者となり、記者となる「環・太田川」の創刊をここに宣言します。
 

2001.4.8       
「環・太田川」設立総会出席者一同

※以下は、準備会の様子を伝える、当時のHPの記載です。
 
「太田川新聞」(仮称)を発行する準備会


 私たち「太田川新聞」(仮称)を発行する準備会は、2000年2月より、流域を広く取材する定期刊行物の発行を目指して活動しています。
(名称が「仮称」なのは、すでに「太田川新聞」を発行しておられる方がいらっしゃることと、私たちの場合、「新聞」というスタイルをとるのが適当なのか、検討中だからです)

 「太田川新聞」(仮称)では180万人のいのちを支えてくれる太田川と、その河口である広島湾(私たちが組み込まれている水循環システム、以下「太田川水圏」と呼びます)の恵みや現在抱えている問題点について学び・伝え、より素晴らしい流域の建設を願う住民のネットワーク作りのお手伝いをしたいと考えています。

 もちろん、太田川水系の外にあっても、「広島用水」などによって太田川の水を利用している地域も、「太田川水圏」の一部であると考えています。

 現在は、毎月最終金曜日に開催している例会やスタッフ会議で、新聞発行のための組織作りや、編集方針、創刊イベントの開催などについて議論を重ねています。

また、水圏の過去・現在について具体的なイメージを得ようと、講師の方をお招きして学習会を開催しています。

例会には、源流の吉和村から河口の広島市まで、幅広いご参加を頂いています。

例会の活動と並行して、記事作成・編集などの技術を磨くために、試験的に「『太田川新聞』(仮称)発行NEWS」を月刊で発行しています。

取材・編集のボランティアスタッフを募っています

水圏のどこからでも情報や原稿を頂けるようなネットワークを作りたいのです

そのために、水圏で活動される各市民団体に、呼びかけ・お願いを続けています。

また、創刊号発行を記念して、川や海の恵みに感謝し、水圏から広く集える創刊イベントを企画しています.

活動の財源としては、購読料を頂くことを基本に、場合によっては財団からの助成金を頂くことも視野に入れています。

将来的には、水圏で使える地域通貨を利用した購読方法が開発できないか、模索しています。


「太田川新聞」(仮称)創刊趣意書(案)2000−02−25


私たちは太田川水系という水循環システムに組み込まれています。

 太田川流域に暮らす私たちは、いくら生活が便利になって地球の反対側で作られた品物が居ながらにして手に入るようになったといっても、毎日太田川の水を飲み、太田川で発電された電気を使い、太田川に排水を捨て、太田川の水で育った生き物を頂いて生きていくしかありません(ここで太田川とは、河口である広島湾を含みます)。言い方を換えれば、私たちは太田川の恵みから逃れることはできません。太田川水系は、私たち自身も組み込まれている最も身近な自然の循環システムです。

太田川がおかしい

 しかし、最近の太田川水系は、私たち人間も含めた生き物全てにとって次第に「生きにくい」システムへと変わりつつあるようです。一昔、二昔前と比べても、何か「おかしい」気がします。上流域では人里にクマが出没するようになり、中流域では土石流で人命が奪われ、河口域では貝毒の発生や悪性の赤潮によってカキが大量死したりと、真綿で首を絞めるように私たちの未来が閉ざされつつあるような感じさえします。ここから抜け出すには、最近しばしば言われるように、「持続可能な社会へ移行する道」を探すしかないのでしょう。

我々に何ができるでしょうか

 我々のグループは、太田川水系の自然に適応した持続可能な地域循環型の自給社会を建設するお手伝いが何かできないか、と検討を重ねてきました。しかし、話し合いを重ねていくうちに、具体的な行動を起こす以前に、我々は太田川のこと、太田川流域に暮らす人々のことを何も知らない、ということに気づきました。また、既に多くのグループが、「循環」の実現を目指して様々な形の取組みを続けておられるのに、その内容もほとんど知りません。

 こんな状態から何を始めても、一人よがりになってしまうのではないか。我々は、考えを変えることにしました。私たちが太田川のことをもっと深く知るために調べ、いろんな人に出会ってお話をうかがって学んだことをまとめ、広くお伝えするすることそのものが、我々の役割・仕事になるのではないか。定期的に太田川水系の自然やその抱える問題を調べたり、太田川に育まれた文化や先人の知恵を紹介したり、様々なグループの活動を教えて頂いてそれを広くお知らせすることはできないか。

「太田川新聞」(仮称)を発行します

 このような考えから、我々は「太田川新聞」(仮称)を発行しようと考えています。「太田川新聞」は、市民の手で水系の自然に適応した地域循環型自給社会を建設するためのお手伝いとして、流域住民皆で太田川のことをもっと深く考えていくための情報提供・議論の場となることを目指しています。流域の「今」を、その「今」が現れるに至った歴史・背景から掘り起こし、皆様とともに将来のあるべき姿を議論していく材料を提供したいと考えています。そのためには、流域を広く覆うネットワークが必要で、「流域住民皆が読者であり、また記者である」と考えています。どうか新聞作りに参加し、また読者になって頂きますようお願い致します。

「太田川新聞」(仮称)の理念  

 広島湾を含む全流域の住民が読者であると同時に、記者であり執筆者である。
 水系で起こっている諸問題について、その本質から目をそらさずに水系全体を共同体として捉えながら、現状を伝える。分野は特にこだわらない。
 地域循環型社会実現への具体的な動きを喚起する。既存の団体がゆるやかにつながりあって、太田川水系全体で総合的に議論・提言していくための基盤となる。私たちのインタビューなどから生まれるつながりが、新しい豊かな交流に発展するよう努力する。
 老若男女が読んで楽しく、太田川が好きになる。私たちの生活の一部として太田川を再確認し、川に愛情を感じるようになる。
 
 
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