●細見谷・大規模林道

 細見谷林道賛否を問う廿日市市住民投票実現へ!
3ヶ月にわたる運動開始
2006年5月 第61号

 「廿日市市の自然を守る会」(高木恭代代表)では細見谷林道の賛否を問う住民投票の実現を目指して、5月13日、学習会を開きました。この集会には市民101人が参加。まず金井塚科学者グループ代表がツキノワグマを頂点とする細見谷渓畔林の生態系がいかに貴重であるかということについて最新の調査から分かった事を紹介。続いて松本大輔衆院議員(民主党)が国会での活動を報告、更に植木京子市会議員(共産党)が廿日市市議会の動向について報告されました。

 3人のお話を通じて、参加者も貴重な自然を損なう危険を冒して、不要な幹線道路を多くの財政支出をして強行することの不当さの認識を新たにし、住民投票を実現して市民の意見を表明しようという熱気が盛り上がる学習会になりました。高木代表が、住民投票を実現するには、手続きとして、これから次の3つの段階を乗り越える必要があると説明。

 @6月26日までの約1カ月間に、廿日市市の有権者9万4千人の2%を超える(実質1894人以上)住民投票条例制定の直接請求の署名を集め市長に提出。署名収集には署名収集受任者(廿日市市在住有権者に限る)登録が必要。

 A署名を受理した市長は、臨時議会を招集し、市長の意見を付して条例案を提案する。市議会では32人の議員によって審議、議決されるが、可決されるかどうかは、直接請求の署名の数が大きく影響すると思う。またこの過程で投票率が50%を越えなければ開票しないなどの付帯条件が付けられることもありうる。

 B市議会で議決された後、45日以内に住民投票が実施される。

 以上のような事で、高木代表は「これからの3ヶ月間、この3つの山場を乗り越えて住民投票を成功させ、細見谷の保全に向けて頑張りましょう」と呼びかけました。集会では「住民投票を実現する会(会長 金井塚務、事務局長高木恭代)を結成し、住民投票を実現の運動を開始する事を満場一致で決定しました。
  

 
 
高木恭代事務局長のお話

 今日の学習会は参加者が40〜50人程度と思っていましたが、100人を超える人々を迎えて住民投票実施にむけて第一歩を踏み出しました。
 岩国の米軍基地問題の住民投票の実現で、岩国市長を支援した廿日市市長も市民の意見を問うことの意義は十分理解されていることと思います。

 先日の市議会で市の助役が「林道完成後、直ちに引き取るつもりはない。数年間は緑資源機構に管理していただいて道路が安定して問題がないことを確認してから引き取りたい、このことは緑資源機構に強く要望している」と市の方針を明らかにしました。

 私たちはこれに緑資源機構はどう応えているのか公開質問状を出していますが、このように、市の姿勢も道路建設を快諾する状況ではなくなっています。こうした時に住民の意思をはっきりと市の行政に反映させていかなければいけないと思います。

 広島市民の皆様も、ことの中身は「細見谷を守る事は、太田川を守る事」。太田川の水を飲み水にする広島市民に直接関わる事です。住民投票に関わる事は出来ませんが、知り合いの方に、呼びかけていただくなどご支援、ご協力をお願いしたいと思います。
 
 
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